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ドラム譜

2003-6 , 2017-3-28更新

§ ▼ドラム譜の解説構成表の使用

ドラムセット向けにも楽譜があります。しかし定められた記譜法は存在せず、既存の西洋式五線譜の時間軸部分のみ流用した不完全な表記で対応しているのが現状です。音符はただリズム譜としてだけ使い、縦軸は音程表記の代わりにパーツの種類を表現します。このパーツ種類の絶対位置に未だ基準が設けられていません。

■ ドラム譜の解説

以下、具体例です。

Score 例、その1

簡単なエイトビートの一例です。下段BD、中段SD、上段HH、○囲みの×はHHオープンを表します。


より丁寧なものにパーツを指定したものがあります。

Score 例、その2

前述したように現在のドラム譜ではパーツを表記する絶対位置が決まっていないために必要に応じてこのように記述します。


だいたいの傾向として、

  • ドラム類は通常音符で記述、BDは下方、SDは中、TTは中上方という感じで各ピッチに準じた高低位置に配置。
  • HHクローズやピング(ライド)音など余韻のごく短いシンバル音は×、HHオープンは○を付記。
  • クラッシュ音など余韻の長いシンバル音は○囲みの×。
  • シンバルカップ(ベル)音は◆や◇、カウベルなど金物系は▲や△。

のような記述が多くみられます。


鳴らす音=楽器の選択はプレイヤーの判断に任されていて譜面だけからの情報では綿密な指定は読みとれません。ドラムセットはプレイヤーごとに変わるため楽器のパーツ指定は無意味でもあります。現代のポピュラー系音楽を演奏する上ではクラシック的感覚での譜面使用は行われず、このような不完全な記譜法でも実際事足ります。

レコーディングや初見ものなどで楽譜使用の場合でも、演奏音符がすべて記されているものを使用することは希ですし、だとしてもその通り演奏する必要はありません。むしろ多くの場合、完全に記譜どおり演奏すると無味乾燥なものになってしまうでしょう。ドラムセットプレイでは常にアドリブを交えて演奏している状態が普通だと思います。

逆にドラムの初見演奏時に必要なのは主旋律やPfやBassの譜割です。これらから曲の雰囲気や補強方法を把握したりします。理想をいえばコード理論にも精通してドミナントモーションや一時転調などの位置が判れば、起承転結の組み立てに役立ちます。楽理に全く明るくなくともコードチェンジの位置などは構成を把握する上で重要な指標です。

始めて間もない頃は何を叩くのかさえ暗中模索ですから、多方面からいろいろと吸収するためにある程度譜面の知識は身につけておいた方がよいでしょう。憶えておくためのメモがわりに譜面を使えばよいと思います。市販の出来合いの譜面をコピーに使用するのはあまり望ましくありません。耳で採った上での確認用に使うぐらいにしておきましょう。


■ 構成表の使用

私の場合、演奏の現場では自分専用の構成表のような簡略型スコアを起こし直します。時間が許す限りでの作業ですから無理なときもありますが、前日までにスコアやデモを頂ければ極力やるようにしています。

ポイントとしては、

  • ダルセーニョ、コーダ表示などを実際の尺表現に戻して書き直し。これで頁のめくり戻しや視線のジャンプを無くす。
  • テーマ、サビ、ソロなどの構成を明示。
  • タセット(無音部)、トゥッティ(俗に言うキメ)をチェック。決め手となるフレーズはそのまま音符で表記。
  • テンポ、曲調、フィールは詳細に言葉を使って指示書き。

不要な部分は削り、追加で演奏に必要な情報は言葉も使って詰め込みます。あやしい記号や矢印など独自のローカル表記も多く使っていて自分以外には理解不能なものです。

米語のスラングではスコアをロードマップと表現するようです。譜面はあくまでも地図であり現実の景色ではないという意味だそうです。現実の景色は自分が生み出すものであってスコア上の情報は大雑把なガイドだと認識しておきましょう。


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