● ドラムの基本的構造と各部名称

上図は真横から見たドラムの断面です。
- 〔シェル(胴)〕:
筒状の本体部分で材質は木製(メイプル、バーチ、ビーチetc.)、金属(スチール、ブラス、アルミ、コパー、チタンetc.)、ファイバーなど様々です。木製の物は通常幾枚かを重ねた(これをプライ数と呼ぶ)ベニヤ板状加工で6プライとか8プライあたりが一般的。やや高価な一枚のみの単一プライモデルは「単板」と呼びます。さらに高価なものには丸太をくりぬいて作る継ぎ目のない「くりぬき胴」もあります。外側表面はラッカー仕上げ、ポリウレタン加工、フィルムのカバリングなどこれもいろいろです。
皮は両面張り、片面張りともにありますが、共鳴による効果を得ることの出来る両面張りがポピュラーです。片面張りは倍音の少ないシンプルな音色で音程感が強調されます。太鼓の「皮」と接触する部分はエッジと呼ばれ先端に行くほど薄くなる形状になっています。また一時期は廃れていた「レインフォースメント」と言うリング状の補強材をシェル内側に張り付けているタイプもあり、昔は真に補強目的だったものが現在では音のキャラクターの違いを狙って仕様を復活させたりしています。
- 〔ヘッド(皮)〕:
張ってある皮のことをドラムヘッドと呼びます。材質は現在プラスチック製が主流でやや高価な物にナイロンなどがあります。今ではまず見かけませんが昔は本革製だったようです。ヘッドは金属製のフープ状リングに周囲を装着された状態で販売されていて、この金属製リングをシェルのエッジに引っかけ後述の「リム」で挟み込んでドラムに「張り」ます。これを締め付ける「テンションボルト」を調整することで張り具合を変えチューニング(=調律、すなわち音程の調整)を行う仕組みです。
種類には大別してコーテッドタイプ(白くてざらざら)とクリアタイプ(透明だったり黒でつるつる)があります。前者はもともと本革の代用で、Jazzでよく聴かれるヘッド表面をブラシという特殊スティックで擦ってザァーザァーと音を出す奏法に対応するためにあるタイプです。ヘッドは音色のキャラクターに最も影響を及ぼすパーツで、そのためその製品ラインナップも多岐にわたっています。
- 〔リム(フープ)〕:
ヘッドを押さえつけるためのリング状のパーツです。テンションボルトを通すための穴がラグの数に応じて空けられています。材質はスチールかブラスが一般的ですが最近になってオールド復刻仕様のごつい木製フープも登場しているようです。金属製には標準的なプレス加工のものと重厚なダイキャスト製法の物があり、後者はボルト締め付け時のより強いテンションに耐えられます。しかし音色にもかなり影響するので単に強度が高いだけの理由で選択しないようにしましょう。プレスものは胴音を生かす素直な感じですがダイキャストはガチンというイメージの鳴りがプラスされてしまいます。デフォルトから交換する際にはシェルとの相性も考慮して慎重に対処しましょう。シェルに関してもそうですが、安物の中には真円を保てていない粗悪品もあるようなのでこれにも注意です。
- 〔ラグ(舟型)とテンションボルト〕:
リムを用いてヘッドを締め付けるためのネジ状部品がテンションボルト、その受け側パーツをラグと呼びます。テンションボルトのアタマの形状は特殊な四角い突起で、緩締するにはチューニングキー(ドラムキー)と呼ばれる専用ドライバーを用います。このボルト形状の規格はほぼ全メーカー共通で、チューニングだけでなく一部のスタンド角度調整やフットペダル調整などのハードウェア(ドラムの世界ではタイコ本体とシンバル以外のパーツをハードウェアと呼ぶ)調整もチューニングキーひとつでおこなえる便利なものです。ちなみに大手ではSonor社とDW社の一部がこれに対応していなかったはずなので注意しましょう。
● シンバルの基本的構造と各部名称

シンバルの材質はベルブラスと呼ばれる銅、錫、銀の合金で、配合比の詳細はメーカーそれぞれに企業秘密となっているようです。製法には大別して材料インゴットをプレスして成型する伝統的なキャストシンバルとシート状にのばした材料を型抜きして作るシートシンバルがあります。後者は安価に製造できるためアマチュア向け製品に多くみられ、耐久性も比較的低いようです。(が、音の良し悪しはまた別。)
一般的なシンバルには音を得るための重要な加工処理の結果として表面に同心円上に刻まれた多数の溝とハンマーで叩いた跡があります。なかにはわざとこの処理を行わず個性をもたせた製品モデルもみられます。またハンマー処理も手作業のものと機械打ちのものとで大別できます。ルックスを重視したラインナップのなかには最終仕上げとしてプラチナメッキや青や赤のコーティングを施した製品もあります。
音に関しては好みと用途によりけりです。一般にJazzではダーク、Rock,Popsでは派手系が好まれていますが決まりはありません。用途やサイズだけでなく音色の違いをもとめた多種多様な製品ラインナップがあり、さらに同一モデルでも個体差による音の違いが生じやすい楽器といえるでしょう。シンバルの音はとても複雑な倍音構成で成り立っていてハッキリとした音程はわかりづらいのでよくいわれるシンバルのピッチとは「基音も倍音もすべて含めた音全体でのアバウトな音程」と捉えておけばよいと思います。
■ 物理的要因、製造法による音のおおまかな傾向
- サイズ大 ⇒ 「音量大、低域倍音増、余韻長」
- サイズ小 ⇒ 「音量小、低域倍音減、余韻短」
- 厚い ⇒「ピッチ(音程感)高」
- 薄い ⇒ 「ピッチ低」
- ハンドハンマー ⇒ 「ダーク、ドライ、奏法の追従性高め」
- マシンハンマー ⇒ 「派手、キラキラ、奏法の追従性やや低め」
- キャストシンバル(インゴットから製造) ⇒ 「耐久性高め、ダイナミクス広め、表現力高め」
- シートシンバル(シートから製造) ⇒ 「耐久性やや低め、音の均一感高め」
と言われていますが、現実にはメーカー、モデルごとによる違いが大です。
■ メーカー別によるキャラクターのおおまかな傾向
- Zildjian (ジルジャン、USA)
ややダーク系。上品な音の質感。オールジャンルに向く傾向です。ハンドハンマーは「K」、マシンハンマー全ジャンル向けは「A」、マシンハンマーRock向けは「Z」といったモデル名でラインナップは多岐に渡ります。もともとはトルコに在った現在最大手メーカー。
- Istanbul (イスタンブール、トルコ)
ダーク系。Zilよりさらに上品な音の質感。スティックワークへの追従性は高くJazzには向いているでしょう。Zildjianのハンドメイド部門の一部が分かれて設立されたメーカーのようです。製品的にはこちらが正統派の本家Zildjianともいえます。基本的にすべてハンドハンマーハンドメイド。製品のクオリティは非常に高く、私のフェイバリットメーカーです。近年創始者アゴップトムルクック氏逝去によりMehmetとAgopの更なる2流派に分派した模様。(もう一人の創始者メメットタムデール氏は健在)
- Sabian (セイビアン、カナダ)
やや派手系。安定感あり。比較的Rock,Popsに向くと思います。ハンドハンマー「HH」、マシンハンマー「AA」のモデル名。こちらもZildjianの系統を受け継いでいて日本人には人気が高いメーカーです。スキルが低くとも安定した音色が出せますがそのぶん表現力は甘めの傾向です。
- Paiste (パイステ、スイス)
派手系。きらびやかな音の印象。かといってコントロール性も低くはなくオールジャンルに向いています。クオリティ高。ラインナップ多。Zildjian系統とともに現在世界的2大勢力を形成していて、高グレードの製品の中にもシートシンバルを採用していたりするアグレッシブ且つ堅実なメーカーです。
■ ドラムセットプレイでのシンバルの奏法はごくごくおおまかには3つが挙げられます
- クラッシュサウンド、「シャーン」⇒クラッシュエリアをスティックショルダー部で叩く。
- ピングサウンド、「チン」⇒ライドエリアをスティックチップ部で叩く。
- ベルサウンド、「カン」⇒カップを叩く。
● 基本セット(4点セット)と呼ばれているドラムセット

一般に基本セット(4点セット)と呼ばれているドラムセットを解説します。
■ ドラム類
1、Snare Drum (SD、スネアドラム、スネア)
俗に言う小太鼓です。好まれる製品モデルの傾向はありますがマーチングバンドなどで使う物と同じです。裏の打面でない側(SDの場合、特にスネアサイドと呼ぶ)にはそのヘッドの外側に密着するようにスナッピーと呼ばれる金属製の響き線(20本前後の細かいコイル状の金属線を水平に並べてある)が張られていて、これがスネア特有のざらざら音色を生み出す特殊な構造になっています。スナッピーはストレイナーと呼ばれる部品でシェルに取り付けられていて、大抵の物はストレイナー部のスイッチによりスナッピーサウンドのオン、オフが可能です。スネアサイドはヘッドもチューニングも特殊で、専用の極薄ヘッドを用い音程も打面に比べ遙かに高くチューニングします。
口径は14インチが標準です。10年ほど前から流行している小口径のモデルには、13、12、10などがあります。逆に大口径のモデルは一般的でないようです。深さ(縦の長さ)はかつて5.5インチや5インチが標準とされていましたが多様化が進むにつれて6.5も標準と呼ばれるようになっています。Jazz系では5.5、Rock系では6.5がポピュラーです。8インチも存在しこれ以上は「深胴(ふかどう)」、逆に3.5や4インチのものはピッコロスネアとか浅胴と呼ばれます。全体サイズがでかい物ほど音量、迫力が大きい方に「シフトする」傾向にあり、深いほどスナッピーサウンドのショットに対するレスポンスが悪くなるといえます。これらはサウンドキャラクターの違いで使い分けることになりますが普通は14×5.5が1台あればオールマイティーに対応できるでしょう。
一般にはウッドが硬めでシャープな乾いた音、メタルが太く丸く暖かい音。これは材質の持つ均一性で決まるようです。硬めな音最右翼はメイプルでウッドスネアと言えば大概メイプル製になります。ビーチ、バーチがこれに次ぎ、やや音が広がった印象をもちます。メタルでは安価最右翼がスチール製ですが、音は値段で決まる訳ではなくスチールらしい素晴らしく暖かいキャラを持っています。ややウッド寄りで尚かつ大音量、派手なキャラなのがベルブラスやブラス製でその特性からピッコロスネアに使われることが多いようです。王者としてすべてを兼ね備えたようなチタン製は強力にお薦めですが非常に高価なのが弱点といえます。
スネアに限らずウッド物に関してはシェル自体の「厚さ」(深さでない)も重要なファクターでしょう。薄ければ音量のダイナミクス差が広くなって音の表情をコントロールしやすいですが最大音量の絶対値は押さえられます。反対に厚ければダイナミクス差は狭くなりつつ大音量側にシフト、さらに「ガツン」という感じの太い音色になり安定感が増しますがごく小さいピアニシモでは抜けた音が出せません。さらに厚胴を楽器の持つ美味しいポイントで美しく演奏するにはそれなりのテクニックが要求されます。
繊細な表現力を追求するJazz系では14×5.5以下のサイズでウッド製が好まれ、2拍4拍のバックビートを常に強調するRock系では14×6.5や14×8などが使われたりします。が、特に決まりがある訳ではなくあくまでそういった傾向であるに過ぎません。実際のところサイズ違いによる出音への影響は微々たるもので、楽器の個体差よりもチューニング、スティック形状、ヘッド種類、そしてなにより奏者の個性による違いのほうがはるかに大きく作用します。
2、Bass Drum (BD、ベースドラム、ベードラ、バスドラム、バスドラ)
セット中では大太鼓ともいえるドラムです。PA屋(音響屋)さんの中には何故か「キック」と呼ぶ人間もいます。ビーターの付いたフットペダルというものをフープ最下部に装着し、通常右足でこれを踏んで演奏します。両面張りが一般的ですが、マイク録りの都合やチューニングテクニックの延長でオモテ面(打面でない側)のヘッドには穴をあけた物を使用する場合も多くなります。材質はウッド製シェルがほとんどで希にファイバーやアクリル製もあります。BDだけはフープもウッド製であることが多いようです。
口径サイズは標準が22インチです。Jazzでは20や18、Rockやビッグバンドでは24、26などが好まれたりします。深さに関しては14インチが標準としたものだったのですが、16インチももはや一般となりつつあります。
ポピュラーミュージック全盛の現在ではBDもチューニングレベルで結構特殊な音づくりをします。Rock系音楽でよく聴かれる「ダ」「タ」といった音にするため、通常の太鼓より相当緩く(=音程を低く)チューニングします。またBDに限らず、スネア、タム系にはミュートといって倍音をカットする目的でヘッドにガムテープなどを張り付ける細工を行うことがありますが、これに加えBDでは太鼓内部に畳んだ毛布などをヘッドに接触するように入れてよりハードにミュートする方法が多く用いられます。
また前述したように、片面張りサウンドに近づけ共鳴を押さえるための穴をヘッドに開けたり、さらにはヘッドごと表を取っ払ったりする場合もあったりします。また反対に古典的スタイルのJazzではBDを後述タムの延長ととらえ「トーン」や「ドーン」といったノーマルな両面張りの太鼓らしい音で使用するのでとくに変わった細工はしません。
3,4、Tom Tom (TT、タムタム、タム)
空中に浮かせた状態で、専用スタンドを用いてセットしてあるドラムの総称をタムタムと呼びます。4点セットの状態では図の3をハイタム、4をロータム、またタムが全部で3つある場合は真ん中をミッドタムと呼んだりしますが具体的サイズを指すわけではないので結構その呼び方は適当です。4点セットの「4点」とは「TT2つ、FT1つ、BD1つ」の4つを指し、「TT1つ、FT1つ、BD1つ」では3点セットと呼びます。タムを幾つ使うかはあくまでプレイヤーの好みで通常は1〜3個といったところです。べつに10個使っていけない訳ではありませんが、実際の現場ではマイクスタンドとかも出現したりするので空間的リソースとの戦いになることは必至でしょう。
タム類の音は普通のタイコ然としたもので材質はBDと同じくウッドが主流。これもヘッドは両面張り片面張り両方があって片面のモデルはメロタム(メロディックタム)といったりします。
口径サイズは標準でも、6,8,10,12,13,14,16などとなかなかに多様で基本4点セットに使われるのは通常12と13インチのものです。この13というイレギュラーサイズ(ドラムは何故か偶数インチがメジャー)の存在はかつてのスタンダードであった3点セット中の13インチタムの名残であるのが理由のようです。深さについては口径のマイナス2インチあたりが標準的ですがこれもメーカーによりけりで多種多様です。口径と深さが同じものはスクエアタイプと呼んだりします。
5、Floor Tom (FT、フロアタム、フロア)
タムタムのなかでも自前で脚を持っていて他にスタンドを使うことなくそのまま床にセットするタイプのものを特にフロアタムと呼びます。基本構造も音もタムと同じなので大きめサイズのタムと考えて差し支えありません。脚は3本あり長さ調整可です。
口径サイズは14,16,18あたりが標準で基本4点セットのものは通常16インチです。深さは脚を装備する関係からかタムよりも若干深いものが主流となっているようでスクエアサイズなものが多い印象です。基本セットはフロアひとつですが自分専用のセットを使うドラマーはフロアふたつ仕様が多かったりします。またフロアを廃し、この位置に大口径のタムをスタンドでセットしたオールタムタムセッティングもよく見かけます。
■ シンバル類
6、Hi Hat Cymbal (HH、ハイハットシンバル、ハイハット、ハット)
通常ハイハット専用スタンド用いて脚で踏み鳴らすように設計された合わせシンバルです。スティックでも叩くということを昔は想定していなかったためにドラムセット黎明期のHHは高さ40cmぐらいの足踏み専用であったようです。これを改良し高い位置に持ってきたのが現在のハイハット。またドラムセット特有アイテムというわけでもなく単体パーカッションとして使う場合もあるようです。音は「チチチ」とか「シャーシャー」とかRockではとてつもなく露出度が高いので説明不要だと思います。
サイズは14インチが標準です。大きい方で15、小さいのは13,12。10以下もありますがこれより小さいと音の印象が変わるのでエフェクト的なアイテムとしての使用が多くなります。叩く方をTop、下側をBottomと呼び、それぞれ専用の製品ラインナップとなっています。同じ製品モデルではBottomがやや厚い造りをしていますが、わざと欲しい音を得るために上下を入れ替えても支障はありません。
HHは楽器として非常に奥が深く、通常のスティックワークに加え「踏み方、踏み加減」という要素が追加されることによる多彩さはじつに強力です。ドラムセットの中でも表現力は最高クラスでしょう。良い楽器にあたるとコントロールするのが楽しくてしょうがなくなる程です。
7、Crash Cymbal (C、CC、クラッシュシンバル、クラッシュ)
「シャーン」というクラッシュサウンドを主に得るためのシンバルをこう呼んでいます。が、「厚さが比較的薄めのシンバル」の総称と思っておけばいいでしょう。用途は別にクラッシュサウンドに限ったことでは無いので好きに使えば良いと思います。この最も高い位置にセットされるシンバルを「トップシンバル」といったりしますが、これは位置から来ているものでクラッシュ自体を指す名称ではありません。このシンバルはスティックのショルダー部でエッジをヒットすることが多いのでふつう水平〜20度前後の浅い角度をつけてセットされます。スタンドはふつうに「シンバルスタンド」と呼ばれるものを使います。セッティングする枚数もまったく自由です。
基本セットに組み込まれるサイズは16か18インチが多いですが特に決まりはありません。ラインナップは14〜20ぐらいまであり、6〜13あたりまでの小サイズを特に「スプラッシュシンバル」と呼んで区別します。当然ながらサイズが小さくなるほど音の余韻は短くなり音量は下がる傾向です。
8、Ride Cymbal (R、RC、ライドシンバル、ライド)
「チンチン」というライドサウンド(ピングサウンド)を得るのが主目的のシンバルです。こちらは「厚さが比較的厚めのシンバル」と考えればよいでしょう。これも用途に決まりはなくライドシンバルでクラッシュサウンドを奏でる場合も多々あります。また「トップシンバル」の呼称に対しこちらの位置は「サイドシンバル」。メーカーカタログでは写真うつりの見栄えからいつも横位置にあるこのシンバルですが、真にサイド位置にライドをセットする一流ドラマーは少数派です。ポピュラーなのは前方やや右上方。セット角度も水平からほとんど垂直状態まで人それぞれです。しつこくなりますがセット場所にも当然決まりはありません。
- ※参考:トップシンバルとサイドシンバルの呼び方
Jazz界から受け継がれる伝統ではライドを最も高位置にセットする場合が多かったためライドのことを「トップシンバル」と呼ぶ場合が多くみられ、むしろこの呼称のほうが大勢だと思います。対し「サブのもう一枚」の意味でクラッシュを「サイドシンバル」と呼んだようです。ハードウェアも進化しセッティングが多様化した現在では殆ど無意味な表現であるものの多方面で使われている言葉なので、このことをアタマに入れてそのつど呼称を解釈するようにしましょう。
ライドサウンドを得るにはスティックのチップ部でシンバル表面(ライドエリア)をふつうにヒットします。俗に「チンチキ」と形容されるJazzでよく聴かれるライド音ですが、それを紡ぎだすライドシンバルこそジャズドラマーにとって魂とも呼べるアイテムといえます。
サイズは20インチを標準として、他に18,22,24などです。このタイプはサイズ違いよりもメーカー各社様々な工夫を凝らした多様なモデルによる違いが影響大でしょう。このライドサウンドを意のままにコントロールすることは並大抵の努力では成し得ず、これがまたドラムプレイのたのしさの一つともなっています。HHと並んで表現力の高いパーツです。
■ その他、ハードウェア
9、フットペダル (ドラムペダル)
BDを叩く為のビーターを備えたペダルです。BD打面フープ下部に挟み込むように装着して使用します。ハードウェアのなかでは多分最も複雑な機構を持つものでしょう。「ツーバス」と呼ばれるツインBDセッティングと同様の奏法を一つのBDで実現する為の「ツインペダル」という製品モデルもあります。普段使わない「脚」にかかわるパーツのせいかペダルにこだわる人間はなかなかに多いようです。しかしある程度上達すればどんなモデルでも大差なく扱えるようになるのでシンプルで没個性的なモデルが価格に反して最高の操作性を誇るといえます。ペダルに関してはモデル差よりむしろスプリングテンションとビーターの長さ調整が肝となります。
ペダルを踏むときにはロンブーだろうがスリッパだろうが何でも構いません。演奏時のシューズについてはプレイヤーによってホントに多種多様でいまもって明確な基準といえる指標もありません。じつはこれも上達するにつれなんでもよくなると思います。あえて初心者の方にお薦めするとすれば軽くて薄底のカンフーシューズあたりですがこれとてその軽さ故耐久性に難ありです。Webmasterの場合は常に靴を脱いで靴下か裸足で演奏します。
10、ドラムスローン (椅子)
たいそうなネーミングですが何のことはないドラム椅子のことをスローンと呼びます。しかし演奏にとってもっとも重要なのは腰の安定度で、この椅子のクオリティーがドラミングのすべてを左右するといって良いでしょう。日陰の存在ですが大事に扱いたいものです。なお座り方は浅くかけるのが一般的です。初心者の方は最初とまどうかもしれませんが落っこちそうになるぐらいでも問題はありません。ドラムを極めていくうちにそのほうが合理的で自然なのがわかってくると思います。
また最近ではサドル型や背もたれ付きなども登場しているようですがこういったモデルはあまりお薦めしません。Webmasterの経験からして安定度や脚の自由度はノーマルの円型が最強だと思われます。