Gary Thomas
● 「Till We Have Faces」'92 Gary Thomas
(d):Terri Lyne Carrington
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Jazz界で今後確実に伝説として残るであろうと勝手に妄想する最右翼がこの1枚、tSaxゲイリートーマス'92年のリーダーアルバムです。M-Baseに近い路線のためか世間一般ではすっかりマイナー扱いですがプレイヤーを志す者ならこのパフォーマンスは絶対に必聴でしょう。Drsはテリリンキャーリントン。彼女の恐るべき側面がこれでもかというほど詰め込まれています。メセニーも参加のスタンダード集なのですが演奏の方はというとアグレッシブで最先端系のインプロビゼイションが全編を通して貫かれていて、その選曲からは想像できない羊の皮被りバケモノアルバムとなっています。これほど美しく熱いアンサンブルは私は他に聴いたことがありません。またエネルギッシュな部分だけでなくバラードアプローチの3.Lush Lifeも最高。実戦でスタンダードを料理する為の強力なバイブルとして自分も非常に参考にさせて頂きました。私の最もお薦めしたいJazzアルバム。
・M-1.「Angle Eyes」 ⇒ 1曲目冒頭からすでに神様が降臨している状態です。tsとdのデュオから始まりいきなりのバトルが展開。曲調に抗うことのない正統コルトレーン型のインプロビゼイションを聴くことが出来ます。これこそまさにJazz。現代型高速Cymレガートを体験するにも最適です。
・M-8.「You Don't Know What Love is」 ⇒ 超名曲スタンダードを7拍子にするアイデアには脱帽。エレガント且つアグレッシブなオーケストレイトはこうあるべき、という見本でしょう。このアルバムには「捨て曲」なるものは存在しませんが、特にこのテイクは素晴らしいの一言です。
Gary Thomas(ts)/Terri Lyne Carrington(d)/Pat Metheny(g)/Tim Murphy(pf)/Anthony Cox(b)/Ed Howard(b)/Steve Moss(perc) // 1.Angle Eyes/2.The Best Thing for You/ 3.Lush Life/4.Bye Bye Baby/5.Lament/6.Peace/7.It's You or No One/8.You Don't Know What Love is
Screaming Headress Torsos ≫David Fiuczynski
● 「Screaming Headless Torsos Live!」'96 Screaming Headress Torsos
(d):Gene Lake
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Gtデヴィッドフュージンスキー主宰の変態ミクスチャーバンドのライヴアルバムです。が、中身は完全に最新型Funk Jazz。いやはや世の中には恐るべき人材が居るものです。これは文句無くドラマー必携盤。テクニック、グルーブとも無敵のクオリティです。レッチリ聴くぐらいなら黙ってこれを聴きましょう。Vo.がイっていってしまっているので笑い&テク両立のコミックバンド的楽しみ方もできます。
David"Fuze"Fiuczynski(g)/Gene Lake(d)/Daniel Sadownick(perc)/Dean(vox,populi)/Fima Ephron(b) // 1.Jazz is the Teacher, Funk is the Preacher/2.Just for Now/3.Smile in a Wave (Theme from "Jack Johnson")/4.Blue in Green/5.Word to Herb/6.Hope/7.Vinnie/8.Darryl Dawkins-Sounds of Love/9.Kermes Macabre/10.Dig a Pony
Michel Camilo ≫official site
● 「Thru My Eyes」'97 Michel Camilo (輸入盤)
(d):Horacio Hernandez、Cliff Almond
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ドラマーたる者ミッシェルカミロ関係はやはり外せません。まず強力推薦なのがオラシオ“エルネグロ”エルナンデスとクリフォードアーモンドが叩きわけのこのスタンダード集。特にオラシオエルナンデスは大爆裂しています。ソンゴベースの最先端型のプレイでは現在彼の左足、いや右に出る者はいないといえます。日本では最近になってようやく脚光を浴びましたがロビーアミーンやジョエルローゼンブラットとともにデイヴウェックル出現当時から活躍していたはずの超一線級プレイヤーです。オラシオエルナンデスでは他に
ディープルンバや
ゴンサロルバルカバなどがあり、なかでもラテン系pfトリオでの複雑高度実戦級としてこのアルバムでのプレイは秀逸です。左足クラーベなどの4Wayを学ぶにも最適でしょう。加えて超強力ベーシスト3人のプレイを一度に堪能できるお得盤。M-6. Armando's Rhumbaなどはチックコリア
本家テイクで煮え切らなかった鬱憤を晴らすほどの完成度の高さで、洒落たスタンダードの料理法としてとても参考になります。
Michel Camilo(pf)/Horacio"El Negro"Hernandez(d)/Cliff Almond(d)/Lincoln Goines(b)/John Patitucci(b)/Anthony Jackson(b) // 1.Poinciana/2.Perdido/3.Watermelon Man/4.A Night In Tunigia/5.Song For My Father/6.Armando's Rhumba/7.St. Thomas/8.Oye Como Va/9.Afro Blue/10.Mambo Inn/11.My Little Suede Shoes/12.Manteca
● 「Rendezvous」'93 Michel Camilo
(d):Dave Weckl
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アンソニージャクソン、デイブウェックルのトリオヴァージョンでは当時点の最終完成型といえるアルバムです。高度な技術的側面ではすでに文句の付けようがありません。空気感演出のアプローチからグルーブ構築術、変拍子、難解Tutti、4Wayまで全てにおいて参考になるパフォーマンスです。
Michel Camilo(pf)/Dave Weckl(d)/Anthony Jackson(b) // 1.Tropical Jam/2.Caravan/3.El Realejo/4.Rendezvous/5.As One/6.Remembrance/7.Blacky/8.Albertina/9.From Within
● 「One More Once」'94 Michel Camilo
(d):Cliff Almond、Marvin Smitty Smith
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ホーンセクションを導入し再演した新録ベスト盤です。ドラムはウェックルに匹敵するほどの若手マービンスミティスミスとクリフアーモンド。ポストウェックルの趣で登場した若き名手クリフォードアーモンドはすでに独自の個性とテクをここで完成させています。高度なアレンジが施されたブラス系ラテンJazzを知るには最適の1枚です。
Michel Camilo(p)/Cliff Almond(d)/Marvin Smitty Smith(d)/Anthony Jackson(b)/Giovanni Hidalgo(perc)/Guarionex Aquino(perc)/Chuck Loab(g)/Jon Faddis(tp)/Michael Mosman(tp)/Stanton Davis(tp)/Bryan Lynch(tp)/Ryan Kisor(tp)/David Bargeton(tb)/Ed Neumeister(tb)/Conrad Herwig(tb)/Douglas Purviance(tb)/David Taylor(tb)/Chris Hunter(as)/Paquito D'Rivera(as)/Ralph Bowen(ts)/Craig Handy(ts)/Gary Smulyan(ts) // 1.One More Once/2.Why Not!/3.The Resolution/4.Suite Sandrine Part3/5.Dreamlight/6.Just Kidding/7.Caribe/8.Suntan/9.On The Other Hand/10.Not Yet
Dianne Reeves ≫official site
● 「I Remember」'91 Dianne Reeves
(d):Billy Kilson、
Mavin Smitty Smith、
Terri Lyne Carrington
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もはや大御所といってもいいVoダイアンリーブス、私のJazzVoアルバムとしてのイチオシがこれです。幾分ストレートアヘッド寄りのスタンダード集なのですがトラディショナルなアプローチのなかにセンス溢れる現代的(というかモンク的?)イディオムが隠れています。Drsはビリーキルソン、マービンスミティスミス、テリリンキャーリントン(1曲のみ)、と名手ばかりが名を連ねていてその点だけでも必聴でしょう。音質的にもシンプルイズベストでソリッドかつ良質な無修正生ドラム音を聴くことができます。ダイアンリーブスはその作品すべてに於いていえることなのですがアレンジ面も含めた強力なアイデアが満載で、巷に蔓延る「4ビートはチンチキ」という何か勘違いした固定観念を吹き飛ばしてくれる爽快さがあります。またこのアルバムは私が若い頃Jazzの実戦語法を学ぶため聴きまくった思い入れの深い作品でもあります。なお同選曲をメインにした
ライブビデオ(d:Billy Kilson)もありこちらも圧巻の出来。
・M-1.「Afro Blue」 ⇒ いきなり印象的なベースラインをはじめとした斬新なアレンジにやられます。アフロ系6/8アプローチのお手本的演奏ともいえるでしょう。Percの後ろにまわるビリーキルソンも渋いドラミングのなかにさりげなくポリなフレーズを交えて攻めています。彼も日本では注目度低ですがバネの効いた凄腕です。
・M-4.「Love for Sale」 ⇒ 王道をゆく歌モノはこうあるべき、といった感じのドラマチック&アグレッシブなテイクです。格好良すぎるアレンジにはしびれます。
・M-7.「How High the Moon」 ⇒ これもアレンジがアイデア勝負な素晴らしい演奏です。全員が一体化した見事なグルーブと抑揚。相変わらずテリリンはスロットル全開です。
Dianne Reeves(vo)/Billy Kilson(d)/Mavin Smitty Smith(d)/Terri Lyne Carrington(d)/Luis Conte(perc)/Bill Summers(perc)/Ron Powell(perc)/Billy Childs(pf)/Mulgrew Miller(pf)/Charles Mims(pf)/Donald Brown(pf)/Chris Severin(b)/Charnett Moffet(b)/Kevin Eubanks(g)/Greg Osby(sax)/Justo Almaro(sax)/Bobby Hutcherson(vb) // 1.Afro Blue/2.The Nearness of You,Misty/3.I Remember Sky/4.Love for Sale/5.Softly as in the Morning Sunrise/6.Like a Lover/7.How High the Moon/8.You Taught My Heart to Sing/9.For All We Know
● 「Bridges」'99 Dianne Reeves
(d):Terri Lyne Carrington、Brian Blade
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「ニュースタンダード」的名曲のカバーをメインにした作品です。Drsはテリリンとブライアンブレイドの双璧が叩き分けています。特筆はなんといっても
ピーターガブリエルのM-1. In Your Eyes。熱くエモーショナルな仕上がりでアルバム冒頭からいきなりKOされます。こんなドラムが叩けたら…と羨むほどのテリリンキャーリントンのドラミングには感動です。ジョニミッチェルのM-6. Riverなんかも取りあげられていて選曲の良さにもアレンジの良さにも文句無し。なにげにスタンリークラークやジョージデュークも参加しています。私如きが生意気ですが個人的にはブルージーなM-9. Mistaに思わず「やられた」という感じです。ダイアンリーブスはJazz系だけでなくコンテンポラリー的なアルバムも平行してリリースしていて「Quiet After the Storm」収録のセンス一発系7拍子「Nine」など秀逸な楽曲多数です。
Dianne Reeves(vo)/Terri Lyne Carrington(d)/Brian Blade(d)/Manolo Badrena(perc)/Munyungo Jackson(perc)/Billy Childs(pf)/Mulgrew Miller(pf)/George Duke(pf)/Eddie del Barrio(pf)/Reginald Veal(b)/Stanley Clarke(b)/Romero Lubambo(g)/Kenny Garrett(sax)/Joe Locke(vb)/Jimmy Zavala(hm)/Marcus Printup(tp) // 1.In Your Eyes/2.I Remember /3.Suzanne/4.Goodbye/5.Bridges/ 6.River/7.Olokun/8.Testify/9.Mista/10.1863 /11.Make Someone Happy
Michael Brecker ≫official site
● 「Don't Try This at Home」'88 Michael Brecker
(d):Jack DeJohnette、
Adam Nussbaum、
Peter Erskine
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Saxマイケルブレッカー、リーダー作2nd。ストレート系JazzでありながらEWIも多用した懐古趣味に走らない真の正統派作品といえるアルバムです。ディジョネットのエモーショナルかつアグレッシブなインタープレイが納められています。日本ではあまり注目を集めていませんがアダムナスバウムも強力です。ピーターアースキンは1曲のみ参加。全編を通して演奏のテンションは高く、あくまで個人的な感想ではジャコパストリアスが「ワード・オブ・マウス」でやりたかったその完成型がここにあるようにも感じます。録音当時すでにジャコは他界していたはずですが、このアルバムはトリビュート的にワードオブマウス1曲目のコンセプトを押し進めたセッションだったのではないでしょうか。マイケルをはじめメンバーも一部重なっています。
このアルバムも私がJazzを演奏し始めた当時、バップ的語法やブラシワークなど「トラディショナルなスタイルにおける最新アプローチ」を学ぶ上で大変お世話になった1枚です。とはいえ、もちろん偉大なる巨人達「コルトレーン」「マイルス」「モンク」…etc、世に名だたる歴史的超名盤は音楽を志す者なら必ず聴いておきましょう。Jazzを学ぶためには歴史的偉業の数々を避けて通ることはできません。なおブレッカー作品では「Tales from the Hudson」の方がはるかに高尚な伝統継承系アルバムですがクリエイターを目指す諸氏には敢えてこちらを推薦しておきます。
Michael Brecker(ts, EWI)/Jack DeJohnette(d)/Adam Nussbaum(d)/Peter Erskine(d)/Mike Stern(g)/Don Grolnick(p)/Charlie Haden(b)/Jeff Andrews(b)/Mark O'Connor(vln)/Herbie Hancock(p)/Joey Calderazzo(p)/Judd Miller(synth)/Jim Beard(synth) // 1.Insbynne Reel/2.Chime This/3.Scriabin/4.Suspone/5.Don't Try This At Home/6.Everything Happens When You're Gone/7.Talking To Myself/8.The Gentleman & Hizcaine
Chick Corea ≫official site
● 「The Chick Corea Elektric Band」'86 Chick Corea Elektric Band
(d):Dave Weckl
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もはや説明不要の超有名盤チックコリアエレクトリックバンド1stです。当時革命を起こしたハイテク導入プレイのデイブウェックルDrs。チックやウェックルに拒否反応を示す輩もとりあえずM-2. Rambleだけはチェックしておきましょう。今となっては大したことのない演奏ですが、複雑なTuttiと4Way系アプローチ、トリガー導入、シーケンストラックに乗せる生ドラムのアイデア勝ちな一例です。個人的にこの作品はあまり好みでないもののドラマーならば聴いておくべき1枚だと思います。
Chick Corea(keyb)/Dave Weckl(d)/John Patitutti(b)/Scott Henderson(g)/Carlos Rios(g) // 1.City Gate/2.Ramble/3.Side Walk/4.Cool Weasel Boogie/5.Got A Match?/6.Elektric City/7.No Zone/8.King Cockroach/9.India Town/10.All Love/11.Silver Temple
● 「Eye of the Beholder」'88 Chick Corea Elektric Band
(d):Dave Weckl
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完成度が非常に高いエレクトリックバンド3rd。一作目を遙かに凌ぐクオリティでほとんど別バンドと思える程に進化しています。常に張りつめた緊迫感と秘められたエネルギー、美しく練り上げられた映画音楽のような世界にバンドサウンドが混在しています。未だこれを越えうる柔軟で緻密な音楽は登場していないといえるかも知れません。Funk系、4beat、ハーフタイムシャッフル、ソンゴ系などドラマーには非常に参考になる各種アプローチを学べます。表面上は聴きやすいですが理解するには労力を要する芸術作品です。
Chick Corea(pf,keyb)/Dave Weckl(d)/John Patitucci(b)/Frank Gambale(g)/Eric Marienthal(sax) // 1.Home Universe/2.Eternal Child/3.Forgotten Past/4.Passage/5.Beauty/6. Cascade-Part1/7.-Part2/8.Trance Dance/9.Eye of The Beholder/10.Ezinda/11.Amnesia
● 「Inside Out」'90 Chick Corea Elektric Band
(d):Dave Weckl
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スコアで完全に統制された中にあって、超高度のインタープレイが展開するエレクトリックバンドの最高傑作。RTFでは他メンバーの技術不足で成し得なかった部分がここにきて見事に開花しているように思います。当時あまりに難解で時代を先行しすぎていたため注目度の低い作品ですが非常にハイクオリティでこのユニットの最終完成形ともいえるのではないでしょうか。Midi-Pf、トリガーなどのハイテクを使用してはいるもののJazz度は高く打ち込みも陰を潜めています。「Tale of Darling」での指定されたTuttiの上で行われるPfとDrsのバトルは圧巻。CCEB中ではもっともお薦めのアルバムです。
Chick Corea(pf,keyb)/Dave Weckl(d)/John Patitucci(b)/Frank Gambale(g)/Eric Marienthal(sax) // 1.Inside Out/2.Make a Wish,Part1/3.-Part2/4.Stretch It,Part1/5.-Part2/6.Kicker/7.Child's Play/8.Tale of Darling,Chapter1/9.-Chapter2/10.-Chapter3/11.-Chapter4
● 「Alive」'91 Chick Corea Akoustic Band
(d):Dave Weckl
≫amazon商品ページ、≫国内盤
エレクトリックバンドのリズム体ユニットによるスタジオライブアルバム。楽器編成はうって変わって完全アコースティックなピアノトリオ演奏で特にウェックルとパティトゥィッチの底力を堪能できます。またテイクは別なようですがほぼ同選曲のビデオも出ていて必見です。この時期のチックコリアとエレクトリックバンドのメンバーはまさに円熟絶頂期といった感がありどのパフォーマンスをとっても素晴らしいものばかり。このリズム隊2人が彼に及ぼした相乗効果は凄まじいものがあるといえます。ともあれチックは常に時代を先走りすぎているキライがあるせいなのか、このアルバムは私の知る限り一部のJazzファンからけちょんけちょんに酷評されていた憶えがあります。
・M-1.「On Green Dolphin Street」 ⇒ 有名スタンダードですがこのテイクを聴いてしまうと巷で横行するチープな料理法が阿呆らしくなってしまう程です。ウェックルらしいソンゴテイストで貫禄さえ感じる暴れぶり。もうどうにでもして下さいと謂わんばかりのインタープレイが堪能できます。凡人ならばモザンビークでおとなしく攻めるところでしょうが流石です。
・M-3.「Humpty Dumpty」 ⇒ 冒頭DrmSoloから始まるこのテイクはストレートアヘッド的なアプローチで高速でのキメも完璧。過去のチックのユニットと比べるとこのメンツのハイエンドなアプローチぶりが判ると思います。
・M-8.「Morning Sprite」 ⇒ M-1. グリーンドルフィンのテイクをさらに上回るチックオリジナルラテン系強力インタープレイです。高度のコールアンドレスポンス、バンドのエネルギーというものを思い知らされます。
・M-9.「La Fiesta(国内盤のみ)」 ⇒ チック自身の有名スタンダードです。熱くてハイテクニックなうえにこなれた演奏。またここでのDrmSoloは圧巻としかいいようがありません。スタンダードの高度な現代的料理法が学べると思います。またここにはチックの定番ライブパフォーマンスともいえる「Pf弦直弾マレット(スティック)プレイ」が珍しく収録されています。
Chick Corea(pf)/Dave Weckl(d)/John Patitucci(b) // 1.On Green Dolphin Street/2.How Deep is the Ocean/3.Humpty Dumpty/4.Sophisticated Lady/5.U.M.M.G./6.'Round Midnight/7.Hackensack/8.Morning Sprite/9.La Fiesta
● 「Live from the Blue Note Tokyo」'92(録音) Chick Corea Akoustic Band
(d):Vinnie Colaiuta
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デイブウェックルに替わりヴィニーカリウタがトラでのトリオとなったBlueNoteTokyoでのライブ。この編成での貴重な演奏である上にドラムがキチガイの様に暴れまくっていて笑えます。ドラミング自体はウェックルよりも分かり易いのでこちらのユニットを好む諸氏は多いのではないでしょうか。比べてしまうとこちらは演奏の表面が荒くタイムキープも甘いのですがヴィニーの魂的部分は最高といえます。このライブ映像もTV放映されたものがありますが発売されているかどうかは不明です。
アルバム中では6/8とイーブンの交錯するM-6. Tumbaが特に要チェックでしょう。文句無く最高レベルのポリリズムアプローチだと思います。この手のフレーズの実体は単純に4と3のグルーピングバリエーションなのですがここでみられるようなアフロキューバン的リズム交錯&切り換え常套句は6/8系でジャムる場合の必須テクニックだといえます。セッションなどではこのアプローチを多々要求されることでしょうからドラマーならば必ずマスターしておきましょう。同系逆視点のメトリックモジュレーションなどよりは遙かに即戦力になると思います。ちなみにこの曲はTumba Islandのタイトルで「Chick Corea Elektric Band 2(d : Gary Novak)」にも収録されているので聴き比べてみても面白いでしょう。
Chick Corea(pf)/Vinnie Colaiuta(d)/John Patitucci(b) // 1.Humpty Dumpty/2.New Waltse/3.With a Song in My heart/4.Chasin'the Train/5.Summer Night/6.Tumba/7.Autumn Leaves
GRP Super Live
● 「GRP Super Live in Concert」'88 Dave Grusin,CCEB,etc.
(d):Dave Weckl、Vinnie Colaiuta
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チックコリアエレクトリックバンド全盛期のGRPレーベルアーティストが集合したセミオムニバス的ライブアルバムです。Drumは前半がヴィニーカリウタ、後半Disc2はまるごと全曲CCEBでデイブウェックルです。必聴は「Ramble」のバンド生演バージョン。スタジオ盤ではシーケンスvsドラムでしたがこれを軽く演りこなしてしまうデイブ以外のメンバーには脱帽です。さらに17分にも及ぶDisc2「M-3.No Zone」のインプロヴァイズヴァンプには長尺でジャムる場合の美味しいネタがちりばめられていて参考になることでしょう。これはテイク違いのビデオ作品も出ています。
Dave Grusin(keyb)/Lee Ritenour(g)/Tom Scott(sax)/Diane Schuur(vo)/Barnaby Finch(keyb)/Tim Landers(b)/Vinnie Colaiuta(d)//Chick Corea(keyb)/Dave Weckl(d)/John Patitucci(b)/Frank Gambale(g)/Eric Marienthal(sax) // Disc1/1.Defdles'Blues/2.Love Dance/3.Caught a Touch of Your Love/4.Early AM Attitude/5.The Sause/6.Water from the Moon,Earth Run/7.Target/8.Goodbye for Kathy/9.An Actor's Life// Disc2/1.Overture/2.Time Track/3.No Zone/4.Side Walk/5.Rumble/6.Full Moon/7.Light Years
John Scofield
● 「Pick Hits Live」'87(録音) John Scofield
(d):Dennis Chambers
≫amazon商品ページ、≫コンプリート盤
デニスチェンバースを世に知らしめた重量級Funkフュージョンライブアルバムです。これはジョンスコがP-Funk型ヒップホップに接近した時期のセッションで内容は従来の電化マイルスを押し進めたものとP-Funkとの融合したサウンドになっています。ドラマー視点からではボーナム型3連BDダブルやごり押しツインBD連打、パワフル&バネ系ルーディメント応用プレイなど初級者にはこたえられない内容だと思います。デニチェン参加のスタジオ盤には「Blue Matter」「Loud Jazz」があります。
John Scofield(g)/Dennis Chambers(d)/Gary Grainger(b)/Robert Aries(keyb) // 1.Picks and Pans/2.Pick Hits/3.Heaven Hill/4.Protocol/5.Blue Matter/6.Thanks Again/7.Trim/8.Georgia on My Mind/9.Make Me
Allan Holdsworth
● 「Secrets」'89 Allan Holdsworth
(d):Vinnie Colaiuta
≫amazon商品ページ、≫UK盤
個人的にヴィニーカリウタの最高峰プレイであると思っている1枚です。またこのアルバムに関してはヴィニーカリウタ自身が「ベストプレイ」と語っていたインタビューがあったのも記憶しています。(drsは7曲目のみチャドワッカーマン) ホールズワースもここではあっという間に製造中止になった折れ曲がりシンセギター「シンタックス」を駆使していて楽曲的にもトリッキーな変態フュージョンを見せつけてくれています。まさに「難解」という表現がピッタリなので間違っても万人にお勧めできる作品ではないですが私自身は非常に好みのサウンドです。聴くものの耳を強烈に拒むアンティシ、シンコペ、バー越え多用の超フローティングフィールともいうべき世界はドラマー視点的に有用なボキャブラリー満載。中級者以上には非常に研究し甲斐があるネタだと思いますので是非チェックしておくことをお薦めします。
Allan Holdsworth(g)/Vinnie Colaiuta(d)/Chad Wackerman(d)/Jimmy Johnson(b)/Bob Wackerman(b)/Alan Pasqua(pf)/Rowanne Mark(vo)/Steve Hunt(keyb)/Clair Holdsworth(voice)/Jeffrey Ocheltree(hammer)/Craig Corpeland(vo) // 1.City Nights/2.Secrets/3.54 Duncan Terrace/4.Joshua/5.Spokes/6.Maid Marion/7.Peril Premonition/8.Endomorph
GRP All-Star Big Band
● 「GRP All-Star Big Band」'92 GRP All-Star Big Band
(d):Dave Weckl
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超一流によるビッグバンド編成スタンダード集です。これはすでに名盤扱いなのでここで敢えて紹介するまでもないですが個人的趣味からも外せないので挙げておこうと思います。デイブグルーシンが音頭をとったと思われる企画モノらしくクレジットを見ればわかるようにこのメンツで駄作な訳がありません。ウェックル&パティトゥィッチも大活躍しています。既存の伝統的ビッグバンド流ドラミングにとらわれない現代アプローチは爽快。選曲もプレイヤーとしてはこれを知らないとおハナシにならないであろう超有名スタンダードばかりで、やはり文句無しの必携盤といえます。ビデオ作品もあり。またこのアルバムの裏セッションともいえるDave Grusin「The Gershwin Connection」もお薦めです。
Dave Weckl(d)/John Patitucci(b)/Alex Acuna(per)/Dave Valentin(fl)/Eric Marienthal(sax,fl)/Kenny Kirkland(pf)/Russell Ferrante(pf)/Dave Grusin(pf)/David Benoit(pf)/Lee Retenour(g)/Gary Burton(vb)/Eddie Daniels(cl)/Nelson Rabgel(sax,fl,piccolo)/Bob Mintzer(sax, bCl,fl)/Ernie Watts(sax,fl)/Tom Scott(sax)/Arturo Sandoval(tp,flh)/Randy Brecker(tp,flh)/Sal Marquez(tp,flh)/George Bohanon(tb) // 1.Aregin/2.Blue Train/3.Donna Lee/4.Maiden Voyage/5.Sister Sadie/6.The Sidewinder/7.Seven Steps to Heaven/8.I Remember Clifford/9.Footprints/10.Manteca/11.'Round Midnight/12.Spain
John McLaughlin
● 「Live at the Royal Festival Hall」'90 John McLaughlin Trio
(perc):Trilok Gurtu
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タブラ駆使、加えて驚異の右足不使用ドラムセット的個性派パーカッショニスト、トリロクグルトゥを聴くならこの1枚です。これはアコースティックギタートリオ演奏でのライブアルバムでマクラフリンらしい「これでもか」のインタープレイの応酬が展開しています。トリロクグルトゥはもともとタブラ奏者で、半分あぐらをかいて床に座ったままの状態で特製の低いHH(左足操作)とBD的サウンドも出せるロートタムが組み込まれた「タムボード」、ほとんど床に設置した状態のSDを用いて演奏しています。右足は使わずBDパートは「手」でプレイしていますがこれでちょっと聴いただけでは判らないほどのまるで遜色のないドラムセットサウンドを出しているのですから驚きです。
John McLaughlin(g)/Trilok Gurtu(perc)/Kai Eckhardt(b) // 1.Blue in Green/2.Just Ideas,Jozy/3.Florianapolis/4.Pasha's Love/5.Mother Tongues/6.Blues for L.W.
Simon Phillips ≫official site
● 「Out of the Blue」'99 Simon Phillips
(d):Simon Phillips
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サイモンフィリップスのソロプロジェクトは初級ドラマーにはどれもお薦めです。彼の音楽性はジェフベックの影響が強く往年のクロスオーバーの流れを進化させたFunkフュージョンといったところでしょうか。この作品はジャズ色を増した近年の自己グループでのライブアルバムです。ジャズ寄りとはいってもやはりこの人のドラムはRockがベースにありサウンド的にはむしろプログレに近い部類でしょう。トレードマークのオクタバンフレーズやツーバスプレイなど相変わらずのスタイル全開で初級者には非常に参考になると思います。
Simon Phillips(d)/Jerry Watts Jnr(b)/Jeff babko(keyb)/Andy Timmons(g)/Wendell Brooks(horns) // 1.Kumi na Moja/2.out of the Blue/3.Eyes Blue for You/4.Band Introductions/5.Jungleyes/ 7.Isis/8.Indian Summer/8.Rhodes Untravelled/9.Another Lifetime/10.Midair Decision/11.Freudian Slip
Dave Weckl ≫official site
● 「Master Plan」'90 Dave Weckl
(d):Dave Weckl
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比較的嫌われがちなウェックルですが、90年代以降の現代系手数ドラミングは彼なしに語れません。Drm初心者のうちはヴィニーやガッドに比べ「わかりにくい」という印象が大きいと思います。ウェックルはアプローチが既存のルーディメント然としたものからかけ離れているため、その違和感から敬遠されるのでしょう。しかしそれ故研究価値も大。自己の耳が肥えてくるに従いその恐ろしさが体験できるようになります。大胆な4Wayとコンテンポラリーに見事にソンゴを導入した彼の出現はサイモン、オマーなどの当時一線級だったプレイヤーにも大きく影響を与えました。ちなみにライブでのウェックルはアンコールでひたすらピースフルなエイトビートのみで盛り上げたりと結構笑わせてくれたりします。やはり一流は芸人魂を忘れません。
このアルバムは彼のソロ一作目にあたりスリップビートからメトリックモジュレーション、変拍子まで強力なプレイが満載です。歌モノではないがJazz色は薄くほぼ全編を通してコンテンポラリー系同期モノの手本といえます。ゲストでスティーブガッドが参加しツインドラムもあり。
Dave Weckl(d)/Jay Oliver(keyb)/Steve Gadd(d)/Anthony Jackson(b)/Chick Corea(pf,keyb)/Michael Brecker(ts)/Jerry Hey(tp)/Eric Marienthal(sax)/Peter Mayer(g)/Scott Alspach(tp)/Bill Reichenbach(tb)/Tom Kennedy(b)/Ray Kennedy(pf) // 1.Tower of Inspiration/2.Here and There/3.Festival de Ritmo/4.In Common/5.Garden Wall/6.Auratune/7.Softly as in a Morning Sunrise/8.Master Plan/9.Island Magic
● 「Hard-Wired」'94 Dave Weckl
(d):Dave Weckl
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Solo3作目。エレクトリック同期モノ生ドラムフュージョンを押し進めた難解作品です。Solo作中ではもっとも完成度が高いと思います。スリップビートの超多用などじつに聴きづらい演奏ばかりですがアグレッシブ派の方には強力お薦めです。唯一意外なラストナンバーM-9. Tributeでのリリカルなアプローチも秀逸。
Dave Weckl(d)/Jay Oliver(keyb)/John Patitucci(b)/Anthony Jackson(b)/Steve Tavaglione(sax,EWI)/James Genus(b)/Scott Alspach(tp) // 1.Hard-Wired/2.Afrique/3.Dis'Place This/4.In Flight/5.Crazy Horse/6.Just an Illusion/7.Where's Tom?/8.In the Pocket/9.Tribute
● 「Synergy」'99 Dave Weckl Band
(d):Dave Weckl
≫amazon商品ページ、≫国内盤
通算5作目、バンド名義としてからの2作目です。これはあまりお薦めではないですが参考までに。1stアルバム一曲目「Tower of Inspiration」の焼き直しM-12.「Tower'99」も収録されています。おもしろいのは「ウェックル、ついにグルーブ重視ドラマー化」のレコードキャッチコピーに反してバンドになってからはグルーブが減退の一途をたどっているように感じる事です。メンバー全体の力量によるのでしょうがあまり頂けません。グルーブとはドラマーやベーシストだけが創るものでないことを再認識させられます。また00年以降の
6作目、
7作目では新加入Keybスティーブウェインガードがあまりにザビヌルチックな為にウェザーもどきのサウンドになってしまっていてややズッコケます。しかしウェックル本人の力量は果てしなく上昇を続けているので要チェックではあるでしょう。
Dave Weckl(d)/Jay Oliver(keyb)/Tom Kennedy(b)/Buzz Feiten(g)/Brandon Fields(sax) // 1.High Life/2.Panda's Dream/3.Swunk/4.A Simple Prayer/5.Cape Fear/6.Wet Skin/7.Synergy/8.Where's my Paradise?/9.Luckey7/10.Swamp Thing/11.Cultural Concurrence/12.Tower'99/13.Isolated Incident